水虫の感染
水虫は白癬菌による感染症の一種とも言えますが、白癬菌が皮膚に付着しただけで水虫が発症するという訳ではないのです。
水虫の発症までにはいくつかの条件が満たされる必要があります。
まず、水虫の原因菌の白癬菌が多く皮膚に付着することです。
そしてその白癬菌が多く付着した状態が長時間に及び、その付着した皮膚とその周辺の環境が高温多湿であることで水虫は発症します。
このような環境条件が整ってきたのは近年とも言えるのです。
日本における水虫の存在はここ60年程度のもので、それ以前には見られることはありませんでした。
下駄や草履が主体となる生活を送っていた時代には、水虫は存在しなかったのです。
西洋文化の靴の普及と時を同じくして、水虫の伝播が始まったと言えるでしょう。
また戦争からの帰還兵による靴には水虫が繁殖していて、それがより水虫の伝染を広げたとも言われています。
現在ではサラリーマン男性の靴の状況が水虫の繁殖環境に非常に都合がよいものだと言えるので、多くの人が水虫を発症していると推測されます。
水虫は発症条件が整うまでは繁殖しにくいとはいえ、非常に生命力のある菌であることは間違いないので、十分な注意は必要です。
何度も水虫が再発するのはその生命力のせいでもあるのです。
治療には正確さと根気が必要になってきます。
水虫の原因菌は白癬菌(皮膚糸状真菌と呼ばれるカビの一種)です。
非常に生命力の強い菌で高温多湿な環境を好むことが分かっています。
白癬菌の生命力の強さの例としてはゴム長靴の中で6ヵ月間もの間生息していた例もありますので、生息条件が揃えば相当長期間、生存している可能性があるというわけです。
生息条件としては湿度70%、温度15℃をこえると活動的になり、その栄養分として皮膚のケラチンを使います。
好条件と言えるのが靴の中です。
靴の中の、足の指の間は湿度95%、温度32℃と水虫の繁殖には完璧な条件とも言える状態です。
その上梅雨時季は温度、湿度ともに上昇することから、水虫はより繁殖しやすくなります。
水虫は人にうつる皮膚病ですので、水虫の繁殖した足で家の中を歩くと家の中に白癬菌を撒いてしまうことになります。
特にお風呂場やバスマット、トイレであればスリッパ、こたつの敷布団には白癬菌が潜伏している場合が多いので注意が必要です。
しかし白癬菌が皮膚に付着して水虫が発症するまで、丸1日はかかるので、それまでに白癬菌を洗い流しておけば大丈夫です。
日々の入浴で清潔を保つことを心がけましょう。
水虫は高温多湿な場所に繁殖しますが、それは足だけに限ったことではありません。
白癬菌は条件が揃えば体のどの部分にでも繁殖を始めるのです。
良くある例としては爪に繁殖する水虫でしょう。
爪水虫は皮膚の水虫が爪へとその繁殖範囲を広げて発症しているのです。(爪に発症した水虫は爪白癬と言います。)
爪に発症した水虫は外用薬のみの治療は困難で、通常は飲み薬となる内服薬も使っての治療となります。
そして、水虫は爪以外の他の場所にも繁殖します。
股間に繁殖する股部白癬(インキンタムシ)。
体表面に繁殖する体部白癬(ゼニタムシ)。
頭部に繁殖する頭部白癬(シラクモ)。手に繁殖する手白癬。
これら全ては足の水虫と同種のものです。
水虫と言っても足の水虫だけではないということが理解できることでしょう。
前述しましたが、水虫は条件さえ揃えば、つまり高温多湿で栄養源のケラチンが存在するのであれば、どこにでも繁殖するのです。
体のどこにでも繁殖し、一度でも罹ってしまうと完治するのは難しいと言われてきた水虫ですが、近年はそれも変わってきました。
医薬品の進歩によって水虫の完治は可能なものになってきたのです。
水虫の完治は皮膚科の医師のもとでの正しい治療をから始まるのです。
水虫は白癬菌による感染症の一種だというのはよく耳にする事です。
ではその水虫になってしまう原因、つまり白癬菌の感染経路とはどのようなものでしょう。
白癬菌を持っている人からの感染が主となるので、多くの人が集まる場所には注意が必要でしょう。
公共施設であるプールや銭湯などは白癬菌が多く潜伏していると思ってもよいでしょう。
そしてもっと気をつける必要があるのは家の中です。
水虫に罹っている人が家族にいた場合は白癬菌の存在に、より注意が必要になってきます。
水虫に罹っている人が裸足で歩いたなら、白癬菌を撒きながら歩いているのと同じことになるのです。
それらの撒かれた白癬菌が潜伏しやすい場所として特に注意しておかなければならないのは風呂場・風呂場のバスマット、トイレのスリッパという場所で、いずれも多湿な状態が続きやすい場所です。
また履物の共用にも注意が必要です。
履物の中も多湿な状態が維持されているので、水虫に罹っている人と同じ履物を履くのは避けた方がよいでしょう。
同様に靴下も白癬菌の付着しやすいものなので、こちらも履物同様、しっかり自分用を用意するべきです。
家族の中に水虫に罹っている人がいる場合は、日々の暮らしで清潔を心がけるようにしましょう。
水虫に罹っている人が家族にいた場合は、水虫の伝染に気をつける必要があります。
ただしあまり過敏になってしまう必要はありません。
正しい水虫の知識さえ持っていれば、そんなに簡単に水虫に感染するものではないのです。
例えば洗濯物ですが、洗濯も水虫に罹っている人の衣類などと一緒の洗濯は分けた方がよいと思っている人は多いようです。
しかしそれは間違った認識で、洗濯されてしまった水虫は洗い流されてしまうので、水虫に罹っていない人の衣類に付着するということはありません。
ですので、洗濯から水虫が感染するということはないのです。
水虫に罹った人の衣類なども、罹患していない人のものと一緒に洗濯してしっかりと乾燥させればよいでしょう。
勿論、反対に感染する恐れのあることはあります。
水虫に罹っている人が裸足で歩きまわれば、その歩いた場所には白癬菌が付着していると思って間違いはありません。
靴やスリッパは湿度の高い状態が維持されているので、各自、自分用の履物を使用しましょう。
或いは、同じ爪切りを使うというのも望ましいことではありません。
水虫は白癬菌の付着から、すぐさま発症するものではありませんが、こういったリスクは避けて日頃から清潔な状態を保持することが肝心です。
水虫の感染は家の中に水虫に罹った人がいる場合、その感染の可能性は高くなります。
感染は大人でも子供でも赤ちゃんでも同じように可能性があるのです。
生まれて間もない赤ちゃんに水虫が感染することは稀ですが、全くないという訳ではありません。
水虫に感染した人が家の中を歩くことによって白癬菌が飛散するので、その菌が赤ちゃんに付着しないためにもこまめな掃除は必要です。
また風呂場や風呂場の足拭きといった多湿な場所では白癬菌の繁殖が盛んになりやすいので、日頃から掃除・洗濯を心がけ、湿度の高い状態にならないように気をつけましょう。
そしてもし万が一、赤ちゃんに水虫がうつったという疑いがある場合は、真っ先に皮膚科で診てもらうことです。
水虫に罹ったのではなく、接触性皮膚炎になっている可能性もあり、勝手な判断は避けるべきです。
皮膚科で診てもらう前に、水虫薬を赤ちゃんに使用するのは絶対に止めましょう。
市販の水虫薬であれ、医者に処方された水虫薬であれ、赤ちゃんのために用意された薬でないのならば使用してはいけません。
赤ちゃんの肌は大人の肌よりも遥かに敏感なものなので、そういったことで患部の悪化を招く恐れは十分にあります。
水虫であるかの判断も含めて、早急な皮膚科の受診が望ましいでしょう。
水虫が、ヒトのみに感染するという認識は、実は多間違いです。
水虫に感染するのは人間だけではありません。
猫にも犬にも水虫は感染するのです。ここで注意しなければならないのは、その感染が人→犬や猫といったペットという感染経路から、逆にペット→人間という感染経路もあるということです。
一方通行ではない感染経路がある以上、人間に対する水虫予防と同じような注意は必要となってきます。
ペットが使うマットなどは、多湿な場合も多く、白癬菌の繁殖場所としては最適と言えるかもしれません。こまめに
濯し乾燥させることで清潔にすることを心がけましょう。
またペットに触れたならば、手などはしっかりと洗いきれいにしておくことが大事です。
ペットからの水虫感染は、症状が顔や手に発症する場合が多いようです。
理由は、ペットを可愛がったあとに、白癬菌が肌に付着したままになってしまったからだと思われます。
この際に発症した水虫は人間からうつった水虫で発症するものよりも強いかゆみと腫れがある場合もあります。
ペット自体の症状としては、円形脱毛が起こったり、かゆみがでるというのが主な症状です。
ペットが水虫を発症したならば、動物病院に連れて行って専門医に診てもらうようにしましょう。
また、もし人間とペットの両方に水虫が発症してしまったら、同時に治療をすることです。
どちらかに水虫の感染源を残しては、水虫の完治は難しいでしょう。